トークン化された株式は、金融市場における新たなパラダイムを示しています

トークン化された株式は、ブロックチェーン上で発行される株式のデジタル表現です。これにより、ユーザーは米国の銀行口座を開設したり、従来型の証券会社を利用したりする必要なく、株式を取引できるようになります。

インタビューの中で、Offchain Labsの戦略担当ディレクターであるAJ Warner氏は、トークン化プロジェクトが3つのフェーズで展開されると説明しました。Offchain Labsは、トークン化株式が展開されたレイヤー2ブロックチェーン「Arbitrum」の開発元です。

第1フェーズ

第1フェーズでは、ユーザーが株式を売買できるようにし、ブロックチェーンが提供するセキュリティ、トレーサビリティ、地理的障壁のない取引環境といった利点を活用します。

第2・第3フェーズ

Warner氏は、第2・第3フェーズこそ本当に変革的であると述べています。第2フェーズでは、ユーザーが24時間365日取引できるようになり、これは取引時間が制限されている従来の市場では不可能なことです。

このフェーズは、国際展開を強化するために買収した仮想通貨プラットフォームを通じて進められます。この統合により、トークン化株式は従来型モデルから距離を置き、デジタル資産のロジックに近づきます。

質的な変化が確立されるのは第3フェーズです。この段階では、ユーザーはトークン化株式を引き出し、他のプラットフォームで利用できるようになります。つまり、パーミッションレスな資産になるということです。

この変革を具体的に示すために、Warner氏は次のような例を挙げています。ユーザーがAppleのトークン化株式を購入し、それを引き出して、Aaveのような分散型金融プロトコルで担保として利用する、といったケースです。

これは、投資家が株式と関わる方法において大きな変化を示しています。株式は静的な資産から、さまざまな収益機会を生み出す動的なインストゥルメントへと変貌します。