過売りと買われ過ぎの分析による取引タイミングの掴み方

成功しているトレーダーは、重要な秘密のツールを持っています。それは、価格が過剰に売られすぎている(oversold)または買われすぎている状態を考慮することです。これにより、適切なタイミングで売買の判断を下すことができます。今日は、この分析ツールを実際のトレードに活用する方法を探ってみましょう。

OversoldとOverboughtの意味を理解しよう

**Overbought(買われすぎ)**は、価格が過度に上昇し、本来の価値を超えた状態です。多くの買い圧力が入り込みますが、この時点で買い圧力は弱まり始め、売り圧力が増加します。そのため、価格は下落または停滞する傾向があります。

**Oversold(売られすぎ)**は逆に、価格が過剰に売られ、適正価格を下回る状態です。激しい売り圧力が入り込みますが、売り圧力は疲弊し始め、買い圧力が低価格帯に入りやすくなります。一般的に、価格は反発して上昇する傾向があります。

OversoldとOverboughtのタイミングを捉えることで、トレーダーは安値で買い、高値で売ることができ、単なる逆張りよりも利益を得やすくなります。

売買ポイントを見つけるための指標

RSI - 価格の強さを示す指標

**RSI(相対力指数)**は、一定期間内の価格の上昇と下落の比率を測定するインジケーターです。

計算式:RSI = 100 - (100 / (1 + RS))

ただし、RSは平均上昇値 / 平均下落値です。

RSIは0から100の範囲で変動し、以下のようにoversold overboughtを示します。

  • RSI > 70 = Overbought(買われすぎ)サイン。売りの検討を推奨。
  • RSI < 30 = Oversold(売られすぎ)サイン。買いの検討を推奨。

ただし、30と70はあくまで標準値であり、資産の特性に応じて調整可能です。

( Stochastic Oscillator(ストキャスティクス) - 価格の位置を示す指標

ストキャスティクスは、その日の終値が過去一定期間の最高値と最低値のどの位置にあるかを示します。

計算式:

%K = [)終値 - 14日間の最低値### / (14日間の最高値 - 14日間の最低値)] × 100

%D = %Kの3日間の移動平均

%Kは0から100の範囲で、oversold overboughtの判断に使われます。

  • %K > 80 = Overbought(買われすぎ)サイン。売り圧力が高まる。
  • %K < 20 = Oversold(売られすぎ)サイン。買いのチャンス。

実際のトレードへの応用

( Mean Reversal(平均回帰) - レンジ内売買

Mean Reversalは、価格の高値・安値は一時的なものであり、平均値に戻ると考える戦略です。市場がレンジ内で動いているときに有効です。

RSIを用いたMean Reversalのトレード手順:

  1. MA200でトレンドを確認 - 価格が上抜けていれば上昇トレンド、下抜けていれば下降トレンド、横ばいなら無方向。
  2. Overbought/Oversoldの閾値を設定(例:Overbought > 90、Oversold < 10)
  3. OversoldまたはOverboughtのポイントでエントリー
  4. 価格がSMA5に近づいたら決済

実例:USDJPY 2時間足

価格がMA200をブレイクし、上昇レンジに入った場合、RSIのOversoldを35、Overboughtを75に設定。上昇トレンドでは、Oversoldでの買いシグナルが有効です。決済は価格がMA25またはMA200に近づいたときに行います。価格がMA200を下抜けたら全てのポジションを閉じます。

) Divergence(ダイバージェンス) - トレンドの変化を検知

ダイバージェンスは、インジケーターと価格が逆の動きを示す状態です。例えば、価格が高値を更新しているのにRSIが弱まっている場合や、価格が下落しているのにRSIが高値を維持している場合です。これらはトレンドの転換を示唆します。

RSIを用いたダイバージェンスのトレード手順:

  1. 明確なトレンドを持つ資産を観察(上昇または下降)
  2. ダブルトップやヘッド&ショルダーなどのパターンを確認
  3. RSIがOverbought/Oversoldにあり、価格と逆の動きをしているのを確認
  4. 価格がMA5を割ったらエントリー
  5. 新たなダイバージェンスやトレンドの弱まりを確認して決済

実例:WTI原油 2時間足

価格が連続的に下落し、ダブルボトムを形成しつつ、RSIが30未満のオーバーソールドに達したが、その後RSIが反転し、価格がMA25を突破した場合、買いシグナルとみなす。ストップロスは直前の安値に設定し、上昇トレンドが続く限り保有します。

重要な注意点

Oversold overboughtはあくまで一時的な指標です。100%確実な売買ポイントを示すものではありません。これらの指標は、他の分析ツール(移動平均線、サポート・レジスタンス、出来高など)と併用することが重要です。

単体のOversold overboughtだけでは誤りも起こりやすいため、リスク管理や適切なストップロス設定、感情コントロールとともに活用すれば、トレードの精度は向上します。

すべての指標には長所と短所があります。したがって、Oversold overboughtのシグナルだけに頼るのではなく、他のインジケーターからの確認も行うことを推奨します。

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