台幣の価値が下落、みんなが円に両替?4つの両替ルートの実測コスト大公開

2025年底、台幣兌日圓は4.85を突破し、身近な友人たちが両替すべきかどうかを議論しています。海外旅行に行きたい人もいれば、為替レートが低いときに投資したい人もいますが、実際に最もお得に両替できる方法を理解している人は多くありません。私たちは台湾で最も主流の4つの日本円両替方法を実際に試し、リアルなレートで比較してみました。間違った方法を選ぶと、何千元も無駄にしてしまう可能性があります。

なぜ今、日本円に両替するのが流行っているのか?

外貨両替といえば、日本円は台湾人の「第一選択」です。しかし、その理由は単なる海外旅行以上に深いものです。

日常生活の面では、日本でのショッピング、代理購入、留学やアルバイトなどに日本円が必要です。東京や大阪での買い物は現金が主流(クレジットカード普及率は60%程度)、北海道のスキーや沖縄のリゾートもほぼ現金のみです。日本の化粧品、衣料品、アニメグッズを買う人は、代理購入や日本のオンラインプラットフォームに直接日本円で支払うことが多いです。

投資の観点からも重要です。日本円は世界の三大安全資産通貨(米ドル、スイスフラン、日本円)の一つです。日本の経済は安定しており、債務もコントロールされているため、市場の動揺時には資金が円に流入します。2022年のロシア・ウクライナ紛争の際には、1週間で円は8%上昇し、同時に世界の株式市場は10%下落しました。つまり、日本円は台湾株のリスクヘッジとしても機能します。

さらに、日本は長期にわたり超低金利(0.5%)を維持しており、円は「資金調達通貨」となっています。多くの投資家は低金利の円を借りて、ドルに投資(米日金利差は4.0%)し、リスクが高まったときに決済して円を買い戻し、アービトラージを狙います。

今、円に両替するのはお得か?

2025年12月10日時点で、台湾ドル対円は約4.85(1台湾ドルで4.85円)です。年初の4.46と比べて8.7%の上昇です。投資の観点から見ればかなり良い水準であり、特に台湾ドルが継続的に下落圧力にさらされている中では魅力的です。

ただし、お得に両替するには前提条件があります:一度に全額を両替せず、分散して行うこと

現在、円は変動範囲内にあります。アメリカの利下げサイクルは円にとって有利ですが、日本銀行の利上げも予想され、変数となっています。日銀総裁のタカ派的な発言により、12月19日の会合での利上げ期待は80%に高まり、0.75%への利上げ(30年ぶりの高水準)が予想されています。日本国債の利回りも17年ぶりの高水準です。ドル円は年初の160から154.58に下落し、短期的には155付近での変動が予想されますが、中長期的には150以下に下がる見込みです。

投資家にとっては、円は台湾株のリスクヘッジに適していますが、短期的にはアービトラージの決済時に2-5%の変動リスクがあります。リスクを抑えるために分散して両替することを推奨します。

4つの日本円両替方法の実測比較

多くの人は円を両替するのは銀行に行くだけだと思っていますが、実は為替レートの差だけでも数千元の差が出ることがあります。以下は、現在最も主流の4つの方法です。

方法1:銀行窓口で現金両替

台湾ドルの現金を銀行や空港の窓口に持ち込み、日本円の現金に両替して持ち帰る方法です。最も伝統的で多くの人が利用している方法で、操作は簡単ですが、コストは最も高いです。

銀行が使うのは「現金売出レート」で、即時レートより約1-2%高いです。台湾銀行を例にすると、2025年12月10日の現金売出レートは約0.2060台湾ドル/円(1台湾ドルで4.85円)です。5万台湾ドルを両替すると、約1,500-2,000元の損失になります。一部の銀行では、手数料として100-200元を別途請求する場合もあります。

メリット:安全、紙幣の種類が豊富、行員のサポートあり、1,000/5,000/10,000円札を選べる。

デメリット:コストが高い、営業時間(平日9:00-15:30)に制限、手数料が別途かかる。

適したシーン:ネット操作に不慣れ、空港で急ぎで両替したい、小額の両替。

コスト見積もり:5万台湾ドル→約1,500-2,000元の損失。

方法2:オンラインで外貨両替し、外貨口座に入金後、現金引き出し

銀行のアプリやネットバンキングを使い、「即時売出レート」(現金レートより約1%お得)で台湾ドルを日本円に両替し、外貨口座に入金します。必要に応じてATMや窓口で現金を引き出し、引き出し手数料(約100元から)を支払います。

この方法の最大のメリットは、為替レートを見ながら、安値(例:台湾ドル対円が4.80以下)で分散して買い付け、平均コストを抑えられることです。24時間オンライン操作が可能で、銀行の営業時間に縛られません。

デメリットは、外貨口座を事前に開設する必要があり、引き出し時に跨行手数料(5-100元)がかかることです。

メリット:為替レートが良い、分散購入可能、24時間操作可能。

シーン例:外貨取引の経験者、外貨口座を持っている人、小額の円定期預金(現在の年利1.5-1.8%)に投資したい人。

コスト見積もり:5万台湾ドル→約500-1,000元の損失。

方法3:オンラインで為替予約し、空港や支店で引き取り

事前に銀行のウェブサイトで通貨、金額、引き取り支店、日時を指定して予約します。送金後、身分証明書と取引通知書を持参して窓口で受け取ります。台湾銀行の「Easy購」や兆豊銀行も対応しています。

これは出国前の最も賢い予約方法です。台湾銀行は台湾Payで支払うと手数料は10元、レートは約0.5%優遇されます。桃園空港には台湾銀行の支店が14箇所(うち2箇所は24時間営業)があり、直接受け取りが可能です。出国後に銀行を探す手間も省けます。

メリット:レートが良い、手数料が無料または安い、空港で受け取り可能。

デメリット:事前予約が必要(1-3日前)、引き取り時間は銀行の営業時間内。

シーン例:計画的な旅行者、空港で直接現金を受け取りたい人。

コスト見積もり:5万台湾ドル→約300-800元の損失。

方法4:24時間外貨ATMで現金引き出し

ICチップ付きの金融カードを使い、銀行の外貨ATMから直接日本円の現金を引き出します。永豊銀行の外貨ATMは、台湾ドル口座からの引き落としに対応し、1日あたり15万台湾ドルまで引き出せ、両替手数料は不要です。跨行手数料はわずか5元で、コスト最安の臨時引き出し方法です。

欠点は、ATMの設置場所が限られている(全国約200台)、ピーク時には現金が売り切れることもあります。紙幣の種類は固定(1,000/5,000/10,000円)です。

メリット:即時引き出し、24時間操作可能、台湾ドル口座からの引き落としで手数料節約。

デメリット:設置場所が少ない、紙幣の種類が固定、高峰時に品切れ。

シーン例:銀行に行く時間がない、急ぎで日本円が必要なとき。

コスト見積もり:5万台湾ドル→約800-1,200元の損失。

コスト比較表

両替方法 コスト(5万台湾ドル) 操作の難易度 最適な人
窓口現金両替 1,500-2,000元 簡単 急な少額、ネットに不慣れな人
オンライン外貨口座 500-1,000元 中程度 外貨投資家、定期的に両替する人
予約して空港・支店で引き取り 300-800元 簡単 計画的な旅行者、空港で現金受け取りたい人
外貨ATM 800-1,200元 中程度 時間がなくて臨時に必要な人

両替後の資金運用はどうする?

多くの人は日本円を両替した後、そのまま放置していますが、実は資金を増やすことも可能です。

日本円定期預金:最も安定した選択肢です。玉山銀行や台湾銀行で外貨口座を開設し、最低1万円から預け入れ可能です。年利は1.5-1.8%。1万円の定期預金なら1年で約280円の利息がつきます。

日本円保険:中期保有向きです。国泰や富邦の貯蓄型保険商品を選び、保証金利は2-3%。ただし、保険期間の制約があります。

日本円ETF:成長志向の資産配分に適しています。元大00675Uは円指数に連動し、証券アプリで少額から買えます。年管理費は0.4%。

外貨取引:上級者向きです。USD/JPYやEUR/JPYは24時間取引可能で、為替の変動を狙えます。ただしリスクが高く、一定の取引経験が必要です。

円はリスクヘッジとして有効ですが、双方向の変動が常態です。日銀の利上げは追い風ですが、世界的なアービトラージの決済や地政学的リスク(台湾海峡、中東情勢)で円高圧力もあります。投資に使う場合はETFでリスク分散し、短期売買では損切りと利確をしっかり行う必要があります。

よくある質問

Q:現金のレートと即時レートの差はどれくらい?

現金レートは銀行が実体の現金に対して提示するレートで、その場で現金を受け取れるメリットがありますが、即時レートより1-2%高いです。即時レートは外為市場のレートで、電子送金や無現金取引に使われ、T+2の決済を待つ必要がありますが、より良いレートです。

Q:1万台湾ドルで何円くらい両替できる?

台湾銀行の2025年12月10日時点のレート(現金売出4.85)を使うと、約48,500円です。即時レート(4.87)を使うと約48,700円で、差額は200円、台湾元に換算すると約40元の差です。

Q:窓口で両替するときに必要なものは?

台湾人は身分証とパスポートを持参します。外国人はパスポートと居留証。代理人の場合は商業登記証明書も必要です。事前にオンライン予約している場合は取引通知書も必要です。20歳未満は親の同伴が必要です。大額(10万台湾ドル超)の両替には資金源申告が必要な場合もあります。

Q:外貨ATMの引き出し上限は?

2025年10月の新制度以降、当行のカードは1日あたり12万〜15万台湾ドルまで引き出せます。他行のカードは発行銀行によります。複数回に分けて引き出すか、当行のカードを使うのがおすすめです。

まとめ

日本円はもはや旅行の小遣いだけでなく、安全資産や投資資産としても重要です。来年日本に行く予定がある人も、台湾ドルの下落を見越して資金の一部を円に変えたい人も、「分散して両替し、両替後すぐに投資する」原則を守れば、コストを最小限に抑えられます。

初心者は台湾銀行のオンライン予約や空港での引き取り、外貨ATMから始めるのがおすすめです。必要に応じて定期預金やETF、短期売買に進むと良いでしょう。これにより、海外旅行もお得に楽しめ、世界の市場変動に対しても一層のリスクヘッジが可能です。覚えておいてください、「いつ両替するか」ではなく、「どう両替するか」が重要です。

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