月次配当REIT:最大11.7%の利回りを誇る4つの収入源

四半期ごとの配当金支払い?多くの投資家は伝統的な方法に満足しています。でも、もしも支払いの間隔を待たずに毎月分配を受け取れるとしたらどうでしょうか?ここで登場するのが月次配当のリート(不動産投資信託)です。今日は、年率5.3%から11.7%の利回りを提供し、平均7.9%の配当利回りを誇る4つのリートを紹介します。この4銘柄で構築したポートフォリオは、年間約3万9500ドルの配当収入を生み出しつつ、元本を維持できる可能性もあります。四半期ごとの一時金ではなく、安定した毎月の支払いを受け取ることができるのです。

なぜ月次リートは従来の配当戦略より優れているのか

正直に言えば:大手株や多様なETFを保有し、四半期ごとに配当を受け取る従来のやり方は、キャッシュフローが不均一になりがちです。これに対して、月次配当のリートのメリットは次の通りです。

ポートフォリオの収入が予測可能に。 四半期末に集中する配当の「波」に左右されず、毎月安定した収入を得られるため、キャッシュフローの計画が立てやすくなります。従来の配当ポートフォリオにありがちな「不規則な収入」の問題も解消されます。

再投資が加速。 分配金が早く口座に入るほど、その資金を再び運用に回すスピードも上がります。月次支払いは、四半期ごとよりもこの戦略をより効果的に実現します。

価格の安定性が重要。 収入を重視する投資家にとっては、配当を支払いながらも株価が比較的安定しているリートを見つけることが重要です。価格の上昇がなければ、総リターンはほぼ利回り次第となります。だからこそ、安定した収益源と確立された市場ポジションを持つリートを狙うのです。

毎月収入をもたらす4つのリート:投資家のための枠組み

リートの世界は大きく分けて商業用不動産、ホスピタリティ(ホテル・レジャー)、モーゲージ証券の3つのカテゴリーに分かれます。それぞれが経済サイクルや金利環境によって異なる動きをします。ここでは、月次リート投資のための4つのアプローチを見ていきましょう。

Realty Income(O):配当貴族リート

現在の利回り:5.3%

リアルティ・インカムはネットリース型リートで、商業用不動産を所有し、テナントに賃貸しています。15,500以上の物件を持ち、1,600以上の顧客にリースを提供。90以上の業種にわたるこの企業は、550億ドルの規模を誇り、「月次配当企業」として自称し、実際にその実績もあります。連続667か月の配当支払いと、113四半期連続の増配を達成。30年以上にわたり配当を増やし続けていることから、配当貴族の資格も持ち、唯一の月次配当リートとしてこの称号を獲得しています。

現実的な見方: これらの実績にもかかわらず、2023年後半以降、株価は冴えません。広範な不動産セクターが苦戦する中、リアルティ・インカムも特に目立った差別化ができていません。同社の規模の大きさは良い面もありますが、多様なテナントと平均9年以上のリース期間は配当の成長を支える一方、外部拡大の余地は限られています。さらに、レストランやフィットネスなど景気循環に左右されやすいセクターへの露出も、景気後退時にはキャッシュフローに圧力をかける可能性があります。調整後運用資本(AFFO)倍率は約14倍と、割安感も成長のきっかけも乏しい状況です。

SL Green Realty(SLG):マンハッタンの専門リート

現在の利回り:6.7%

多様なリートと異なり、SLグリーンはニューヨーク市の商業不動産に特化し、「マンハッタン最大の地主」として知られています。ポートフォリオは53棟のビルに投資し、約3100万平方フィートの高級オフィスと複合用途スペースを所有。

強み: 高品質で立地の良いマンハッタンの不動産を所有している点は、世界有数のビジネスマーケットにおいて大きなアドバンテージです。配当は十分にカバーされており、2026年の運用資金(FFO)の2/3程度の見込みです。

課題: このリートはレバレッジ(借入金)比率が高いのも特徴です。特に、2026年のFFO予想は2025年より19%低く、配当の持続性に懸念が生じます。配当履歴は変動的で、状況に応じて調整される傾向があります。

良い点: 最近、ニューヨークのオフィス市場は回復基調にあります。2026年のFFO予想の10倍で評価されており、株価は妥当な水準といえます。ただし、レバレッジと収益見通しの低下は、安定性を求めるインカム投資家には注意が必要です。

Apple Hospitality REIT(APLE):ホテルを月次配当の手段に

現在の利回り:7.8%

Apple Hospitalityは、84の市場で217の高級ホテルを所有・運営し、約2万9600室の客室を管理しています。ポートフォリオは主に**ヒルトン(115物件)マリオット(96物件)**のブランドホテルで構成され、1つだけハイアットのホテルも含まれます。

運営の強み: これらのホテルは、ジムやビジネスセンター、限定的な飲食サービスなど、基本的なアメニティに重点を置き、フルサービスホテルよりもEBITDA(利払い・税金・減価償却前利益)率が高い傾向があります。若くて良好な状態のホテルが多く、複数の州に分散しているため、集中リスクも低減。評価は2026年のFFO予想の8倍と、リート界でも低めです。

潜在的リスク: コスト最適化を図った「セレクトサービス」モデルのため、マージン拡大の余地は限定的です。さらに、2026年のワールドカップや移民政策の不確実性により、宿泊需要が大きく変動する可能性もあります。

配当の状況: 現在の配当はFFOの約2/3で十分カバーされていますが、COVID前の水準には戻っていません。2020年に支払いを停止し、2021年に1セント/株で再開、その後8セント/年まで増やしてきましたが、過去の10セントには届いていません。過去3年間の特別配当も2026年には継続されておらず、成長ペースが鈍化している可能性を示唆しています。

Ellington Financial(EFC):高利回りのモーゲージリート

現在の利回り:11.7%

このリスト中で最も高い利回りを誇るのがEllington Financialです。EFCは**モーゲージリート(mREIT)**として、実物の不動産を所有するのではなく、住宅・商業用のモーゲージローンや証券化された証券に投資します。

モーゲージリートの仕組み: 短期金利で資金を借り入れ、それを長期金利のローンや証券に投資。短期金利と長期金利の差益を得るのが基本です。長期金利が高いまま維持されたり、既存の高金利ローンの価値が上昇したりすると、利益が増えます。

最近の動き: 2025年は、30年固定金利の住宅ローン金利が緩やかに低下し、好環境となりました。FRBの追加利下げや、Fannie Mae・Freddie Macの政府管理からの解放(GSE改革)も追い風です。

利回りの背景: Ellingtonは8,770万株の新規発行(オプション行使含む)を伴う増資を行い、11.7%の配当を維持しています。年間1.56ドルの配当は、2026年の収益予想の1.82ドルに対して約86%のカバー率。株価は予想利益の8倍未満と割安感もあります。

毎月のリート収入戦略の組み立て方

月次配当リートの基本原則は、「支払う頻度と同じ頻度で収入を得る」ことです。例えば、60万ドルのポートフォリオで9%の利回りを得ると、年間約5万4000ドルの収入となり、多くの米国のリタイア層には十分です。資産を100万ドルに増やせば、月々の分配は約9万ドルとなり、12等分の毎月の支払いで受け取れます。

この計算は魅力的ですが、実行には規律が必要です。各リートはそれぞれの役割を持ちます。リアルティ・インカムは安定性と配当貴族の資格を提供し、SLグリーンはNYC市場への集中投資、Apple Hospitalityは宿泊セクターの動向を捉え、Ellingtonは最大の利回りを追求します。これら4つのリートを組み合わせることで、多様なリスクとリターンを持つ月次収入の仕組みができあがります。

最大のメリットは変わりません:毎月の分配金は、配当再投資やキャッシュフローの計画を定期的に行えるだけでなく、四半期ごとにまとまった支払いに伴う資金管理の煩わしさも解消します。収入重視で成長を求めず、毎月の支払いを望む投資家にとって、月次配当リートは真剣に検討すべき選択肢です。

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