面白いことがベトナムで起きている。一方では、普通の人々が街角の屋台で暗号通貨ウォレットをスキャンして海鮮やコーヒーを購入し、暗号資産プレイヤーは兆級のデジタル資産を握っている；もう一方では、政府が慎重に設計した公式の「遊び場」の入り口には誰も入らない。

デジタルは非常に速く到来した：ベトナムは世界の暗号通貨採用率で毎年トップ3に入っている。2025年だけで資金流入は2200億ドルを超え、前年比55%の急増だ。2000万人以上のデジタル資産保有者がおり、全国人口の2割以上を占める。暗号に対する熱意について言えば、ベトナムは本気でやっている。

しかし、逆に政府側を見ると、2025年9月に始まった5年間の試験運用プロジェクトは、今まで一つも正式な申請を提出した企業がない。なぜか？入場料が高すぎるからだ。

規制当局はわずか5つのライセンスしか発行せず、申請者はベトナム国内の企業に限定されている。最低資本金は10兆ベトナムドンに達し、ドルに換算すると約3.8億ドルだ。これは何の概念か？全国規模の商業銀行を開設するのとほぼ同じ金額だ。一枚の資格証明書が、直接市場全体を締め出している。

市場と政策の間の溝はあまりにも大きい。下からの需要はすでに街角に根付いており、消費者はすでに暗号決済を使っている。しかし、上からの規制ルールはあまりにも厳しすぎる。合理的でない高い参入障壁により、本来慎重に準備されるべき公式試験運用は、最初から困惑に陥っている。

要するに、ルール制定者と市場参加者の間には、きちんと話し合ったことがないようだ。